一眼レフの基礎用語
露出
一言で言ってしまえば、写真における露出とは、「明るいか暗いか」ということです。カメラの受光部に達する光の量が多いほど明るい写真になり、少なくすれば暗い写真になります。また「適正露出」という言葉がありますが、これは 「ちょうどよい明るさの写真」ということです。ただ、「適正露出」というのは見る人によって感じ方が違いますので、「適正露出」の答えは人それぞれ違うもののようです。要は自分で決めた基準値のようなものです。そして「適正露出」より明るいものを「露出オーバー」といい、「適正露出」よりも暗いものを「露出アンダー」といいます。
絞り
絞りは光学系で、光線束の方向範囲を限定するために入れる孔(あな)のあいた板のことで、簡単に言うと「光を通す穴を調節する板」で、絞りは「光量を調節する働き」があります。人間でいう、瞳の瞳孔のような役割を「絞り」を調節して行います。 この光を通す穴を大きく広げていくことを、「絞りを開ける」といい、 一番大きく開けた状態を「絞りを開放にする」といいます。 また、光を通す穴を狭めていくことを「絞り込む」といいます。 光を通す穴が大きくなればたくさんの光が入りますし、逆に小さくなれば光はあまり入ってこないという仕組みになっています。
F値
「F値」とは、「絞り」を表す単位のことです。 よく、レンズのカタログなどを見ていると、F3.5とか出てくると思いますが、これは「開放F値の値が3.5」ということです。 (開放F値とは、絞りを最も開いたときの明るさのこと) 「F値」は小さいほど明るくなり、大きいほど暗くなります。また開放F値の小さいレンズは明るいレンズになり、一般に明るいレンズの方が値段が高額になります。
被写界深度
右の写真のように、花の周囲のピントがあっている部分が少ないことを「被写界深度が浅い」といいます。 逆に手前から奥までほぼピントが合っている状態のことを、「被写界深度が深い」といいます。インスタントカメラでピント合わせが必要ない理由は、「被写界深度が深い」からなのです。 では、被写界深度の深浅を変化させるには一体どうすれば良いのでしょう。これは「絞り」で調節していきます。 「絞り」を開けていく(F値を小さくする)と、「被写界深度が浅く」なり、逆に絞り込んでいく(F値を大きくする)と、「被写界深度が深く」なります。
シャッター速度
シャッターとは、カメラの受光部に当たる光を遮断しているフタ(シャッター)みたいなもので、普段は閉じていて、シャッターをきると、開いている時間だけ光を通します。 「カシャッ!」と音が鳴る、あの瞬間だけ光を通すと考えれば分かりやすいかと思います。「シャッター速度」とは、その光を通す時間のことです。 シャッターが開いている時間が長ければ(シャッター速度が遅い)たくさんの光が入りますし、シャッターが開いている時間が短ければ(シャッター速度が早い)光はあまり入りません。
ISO感度
ISO感度とは、光を感じる能力を数値化するときの単位です。 数値が高いと感度が高く、数値が低いと感度が低いということになります。 「ISO感度」を上げることによるメリットは、少ない光で撮影ができるということです。具体的には、暗い場所でもシャッター速度を早く設定できるため、手振れなどのミスを減らせるということです。 では、すべての写真の「ISO感度」を上げてしまえばいいと普通は思います。 しかし、「ISO感度」を上げることにより、画像が荒くなってしまったり、ノイズが入ってしまう事があるというデメリットがあります。 ノイズの入り方はカメラによって様々で、高性能のカメラは「ISO感度」を上げても画像の荒さが目立たなくなってきています。だからといって、安易に「ISO感度」を上げるのではなく、 どうしても早いシャッター速度が必要な場合にのみ上げるようにすると良いでしょう。